【Vectorworks】フィラメント電球のテクスチャ・光源設定

光源・照明

クリア電球やエジソンバルブなど、フィラメントが見える装飾性の高い電球のテクスチャ・光源設定について解説します。

電球をモデリング

任意の形状で電球をモデリングします。今回の解説では下図の寸法でモデリングしたものを使用します。設計する物件の規模によってはフィラメントを省略しても良いでしょう。電球は1mmのシェル、ソケットは3mmのシェル形状にしておきます。テクスチャについては後述します。

テスト環境にモデルを配置

テスト環境にモデルを配置します。カウンター上に露出した状態を想定してW3600×D400×H900の柱状体の上に配置、テクスチャの透明感を比較するため900ピッチで3つ用意しておきます。

背景放射光の設定は 間接光:標準,バウンス4回 環境光明るさ:70% アンビエントオクルージョン:有効 としています。

テクスチャ設定と光源配置

電球のガラス部分にガラスのテクスチャを適用、電球の中心に点光源を配置します。

色属性:カラーは黒を選択し、反射属性:ミラーとします。
ソフトシャドウ:有効、明るさ:25%、色:任意、距離減衰:リアリスティック

一度レンダリングしてみます。電球は透明になりましたが、光っている印象が弱いです。また、光源がフィラメントの柱状体と干渉してノイズが出ていることがわかります。

テクスチャの調整

電球の煌めきを表現するため、ガラスのテクスチャを調整します。ガラスの透け感を落とすことで煌めきを表現できるので、通常、ガラス素材のカラーシェーダを黒で設定するところを、Gray 80%、70%、60%でパターン分けしてテクスチャを作成し適用します。

色属性:カラー 編集… から色を変更し、透け感を調整します。

フィラメントについては、次のように設定します。

色属性:カラーは 編集… から任意のオレンジ色を選択、反射属性:バックライトとします。

完成図

左から、カラーシェーダ Gray 90%、80%、70%

電球自体の煌めきが表現されフィラメントが発光する様子が適切に表現できました。採用する電球のタイプや、空間の明暗に合わせて透明感を微調整するようにしましょう。

SACO

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Vectorworks 歴13年。『明日から使えるテクニック』をテーマに一般書籍には記載されない、実践的な知識やTipsを発信しています。

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筆者プロフィール: JR東海 建設工事部 建築工事課 にて新大阪駅リニューアル工事を担当。イベント・展示会制作会社を経て、2015年に独立。 あらゆる業界の生産性向上を目的としたVectorworksユーザー向け学習コミュニティ VECTOR PRO を開設。個人の技術向上と企業のワークフロー改善、ソリューション開発に取り組む。Vectorworks歴13年。 Vectorworks 操作技能マスター認定 (認定番号:0917-006)

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